自社採用 vs 人材紹介会社 vs RPO:テック人材採用に最も的した採用モデルは?
- Sama Khaled
- 1月18日
- 読了時間: 5分

競争が激化する現在の採用市場において、優秀なソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、プロダクトマネージャーなどのテック人材を採用するには、単に求人を出すだけでは不十分です。企業の成長フェーズ、エンプロイヤーブランド、予算、採用ボリュームに応じた、戦略的なタレントアクイジションが求められます。
テック採用で主に使われるモデルは、
① 自社採用(In-House Hiring)
② 人材紹介会社(人材エージェンシー)
③ RPO(採用業務アウトソーシング) の3つです。
では、テック職種にはどのモデルが最適なのでしょうか。
それぞれの特徴と強みを整理し、最適な選択を考えていきましょう。
自社採用(In-House Hiring)とは?
内製採用とは、自社内に採用・タレントアクイジションチームを構築し、人材の母集団形成から選考、内定・採用までを社内で完結させるモデルです。
自社採用のメリット
カルチャーフィットの高さ
社内リクルーターは企業文化や価値観を深く理解しており、候補者との相性を見極めやすく、オンボーディングの成功率も高まります。エンプロイヤーブランドを一貫して伝えられる点も強みです。
プロセスのコントロールと主導権
採用プロセス、候補者データ、コミュニケーション、ブランド表現まで、すべて自社で管理できます。
長期的な人材戦略の構築
将来を見据えた人材パイプラインづくりや、継続的な関係構築が可能です。
内製採用の課題
リソース負担が大きい
採用チームの人件費、育成、ATS(採用管理システム)やソーシングツールなど、初期・継続コストがかかります。
スケーラビリティの限界
急激な採用増(例:プロダクトチームの急拡大)には、小規模な内製チームでは対応が難しい場合があります。
ネットワークの制約
外部エージェンシーに比べ、潜在層人材へのアクセスが限定的になりやすい点もあります。
向いている企業
採用計画が安定しており、エンプロイヤーブランドが強く、長期的な人材戦略に投資できる企業。
人材紹介会社(エージェンシー)とは?
人材紹介会社は、求人単位で候補者を紹介する外部パートナーです。多くの場合、採用決定時に成功報酬を支払います。
※報酬は一般的に年収の10〜45%、日本では30%以上になるケースも珍しくありません。
人材紹介のメリット
スピード感
広範な候補者ネットワークを活用し、特に採用難易度の高いテック職種でも迅速に人材を紹介できます。
専門性
ソフトウェア、クラウド、DevOps、データ領域など、分野特化型のエージェンシーは高い業界知識を持っています。
柔軟性
必要なときだけ依頼でき、長期契約が不要です。
人材紹介の課題
採用単価が高い
大量採用や継続採用ではコストが膨らみやすくなります。
プロセスのコントロールが限定的
エージェンシー主導で進むため、企業文化やブランドが十分に伝わらない場合があります。
短期・取引型になりやすい
採用完了後、候補者との関係性や知見はエージェンシー側に残ります。
向いている企業
短期・緊急採用、ニッチなスキル要件、プロジェクト単位や契約社員の採用。
RPO(Recruitment Process Outsourcing)とは?
RPOは、採用業務の一部または全体を外部パートナーが担う、戦略的な採用モデルです。人材紹介とは異なり、企業の一員のようにプロセスへ深く入り込み、自社ブランド・自社システムを使って採用を行う点が特徴です。
RPOのメリット
戦略的パートナーシップ
企業文化、事業目標、テック採用計画を理解した上で、採用を支援します。
高いスケーラビリティ
採用ボリュームに応じて柔軟に体制を拡張・縮小でき、変動の大きいテック採用に適しています。
中長期ではコスト効率が高い
継続的・大量採用では、エージェンシーよりもROIが高くなるケースが多くあります。
プロセス最適化
ソーシング、候補者体験、ダイバーシティ採用など、採用全体の質を改善できます。
RPOの課題
初期導入のハードル
一定期間の設計・統合が必要なため、短期施策としては重く感じられることがあります。
即時的なコントロール感の低下
外部がプロセスに入ることに不安を感じる企業もありますが、その分専門性を得られます。
向いている企業
急成長中のテック組織、グローバル採用、採用基盤を高度化したい企業。
テック職種に最適なモデルを選ぶための判断軸
A. 採用ボリュームと予測性
安定した継続採用 → 内製採用 or RPO
一時的な大量採用・欠員補充 → 人材紹介
B. 予算とコスト管理
不規則・限定的な予算 → エージェンシー
計画的な成長フェーズ → 内製採用 or RPO
C. エンプロイヤーブランドの重要性
カルチャーフィットや候補者体験を重視するなら、内製採用またはRPOが有効です。
D. 求めるコントロールレベル
最大限のコントロール → 内製採用
データドリブンで最適化 → RPO
広がるハイブリッド戦略
実務上、多くの企業はモデルを組み合わせています。
内製採用:中核ポジション、ブランド構築
RPO:ボリューム採用、グローバルテック人材
人材紹介:専門性・緊急性の高い職種
このハイブリッド型により、柔軟性・専門性・戦略性をバランス良く確保できます。
結論:唯一の正解はない。戦略的に選ぶことが重要
テック採用においては、企業の成長段階、予算、スピード感、ブランドへの影響を踏まえて、最適なモデルを選ぶことが重要です。
内製採用:コントロールと文化的一貫性、長期的な人材基盤
人材紹介:スピードとニッチ人材へのアクセス
RPO:スケーラビリティ、戦略性、継続的な最適化
ビジネス目標と採用戦略を一致させ、候補者体験を高めることが、人材不足が続く市場で優秀なテック人材を確保する最大の鍵となります。


